給食センターのパートを始めて5年目になる。末っ子の次男はこの春、中学生になった。彼が給食を食べられるのもあと3年だ。
昨年は3月から6月末まで休校になり、彼と私は長い春休みをもらった。
せっかくの休みなので遠くまで散歩に行ったり、部屋の片付けをしたり。「サラダチキン食べてみたい」と彼が言えば「じゃあ作ってみよう」と一緒に料理をしたり。彼は1人でうどんが打てるまでになった。
7月に学校が再開し、いつもより短い夏休みを過ごし、海浜学校は中止になり、運動会は午前中のみの短縮で行われた。それでも小学校最後の運動会で彼は赤組団長として、優勝旗を手にすることができた。
日帰りで修学旅行にも行けたし、卒業式も中学の入学式も体育祭も保護者2人が見守る中で行うことができた。
楽しみにしていた部活も始まり、充実した学校生活を送っていたはずだった。
今年は8月に入ると部活は中止となり、分散登校で学校が始まるというメールが届いた。給食はないので私は夏休み延長だ。
メールの内容を彼に伝えると、「給食が楽しみで学校に行ってるのになぁ」。
きっと全国にも給食再開を待ち望んでいる子がたくさんいるだろう。私たち作る側も同じ気持ちです。
今はがまんの時、またみんなで給食を食べられる日までがんばろうね。
どうか息子が卒業するまでには黙食ではなく、楽しい給食の時間が戻りますように。
池﨑里絵(45) 埼玉県熊谷市