岸田首相、防衛力強化の決議、具現化が課題 - 産経ニュース

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岸田首相、防衛力強化の決議、具現化が課題

首班指名選挙で投票する自民党・岸田文雄総裁=4日午後、国会・衆院本会議場(矢島康弘撮影)
首班指名選挙で投票する自民党・岸田文雄総裁=4日午後、国会・衆院本会議場(矢島康弘撮影)

岸田文雄首相には、菅義偉前首相が4月にバイデン米大統領に示した日本の防衛力強化への決意を、どう具現化していくかが問われている。最初の試金石となるのは、年内に予定されている日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、米中の大国間競争が先鋭化する中、日本が果たす役割をどう打ち出していくかが焦点だ。

首相は、3月に日本で開催された日米2プラス2に出席した茂木敏充外相と岸信夫防衛相を再任した。菅氏が引き継いだ安倍晋三元首相の路線を継承する狙いもあるとみられる。自民党総裁選では、相手領域内でミサイルを阻止する敵基地攻撃能力の保有について、「有力な選択肢」と明言した。

菅氏は敵基地攻撃能力については、昨年末の閣議決定で「抑止力の強化について、引き続き政府において検討を行う」と抑制的だった。背景には、敵基地攻撃能力の保有に慎重姿勢を崩さない公明党への配慮もあったとみられ、首相にはこうした現状への打開策も求められる。

その一方で、菅氏は来年末を念頭に国家安全保障戦略を改定し、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画を見直す構想も温めていた。首相が日米2プラス2を経て、こうした中長期的な指針をどうするかにも注目が集まる。日本の防衛力強化のためには、対GDP(国内総生産)比が例年1%以下にとどまっている防衛費の増額も避けて通れない。(大橋拓史)