環境に家事に優しい無洗米 とぎ汁から汚染防ぐ(1/2ページ) - 産経ニュース

メインコンテンツ

環境に家事に優しい無洗米 とぎ汁から汚染防ぐ

東洋ライスの主力商品「BG無洗米」=和歌山市
東洋ライスの主力商品「BG無洗米」=和歌山市

米を研がずに、水を加えて炊くだけで食べられる無洗米は、その利便性から共働き世帯などを中心に人気が高まっている。はしりとなった「BG無洗米」を発売した和歌山市の米穀・精米機のメーカー「東洋ライス」が約40年前に開発を始めたきっかけは、水質汚染につながるとされるとぎ汁を無くすためだった。除去したぬかも有機肥料にリサイクル。「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成を掲げる国連でも紹介されるなど、世界にインパクトを与えている。

保全のため

「海洋汚染の一因は米のとぎ汁と直感しました」

昭和51年、東洋ライスの雑賀慶二社長(87)は兵庫県の淡路島に旅行した際、フェリーからの眺めに衝撃を受けた。本来なら青く澄んでいる海が、黄土色に濁っていた。

その直感を確信に変える裏付けもあった。一般財団法人・日本土壌協会(東京)によると、とぎ汁は下水処理場で浄化しても、ぬかに含まれるリンや窒素などを完全に取り除くことは難しい。川や海に流出すれば、植物性プランクトンの餌になり、赤潮やヘドロ、アオコなどが発生する原因に結びつくという。

米の総合メーカーとして昭和36年に創業し、順調に業績を伸ばす中、雑賀社長は責任を痛感。米のとぎ汁だけが水質汚染の原因ではないが、環境保全のために無洗米の開発を始めた。

ひらめいた知恵

無洗米を作るには、玄米を精米しても表面に残る、「肌ぬか」と呼ばれる粘着性の強いぬかを事前に除去しなければならない。機械の開発は難航したが、思わぬ解決策を見いだした。