岸田首相記者会見詳報

(6)「核なき世界へ米と意思疎通」

初の首相会見に臨む岸田文雄首相=4日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
初の首相会見に臨む岸田文雄首相=4日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

=(5)から続く

--首相の地元・広島の被爆者は核兵器禁止条約の署名批准、また条約締約国のオブザーバー参加を求めている。米国のバイデン大統領も核なき世界について理解を示している。日米首脳会談などの機会に協力を求める考えはあるか。核廃絶に向けた決意と覚悟は

「はい。まず、先ほども冒頭発言で申し上げたように、被爆地広島出身の総理大臣として、核兵器のない世界に向けて全力を尽くしていきたいと思っています。私も外務大臣時代から核兵器のない世界を目指す、これはライフワークとして取り組んできました。

しかしその中で、厳しい現実にも直面しました。やはり核兵器をなくすという大きな目的に向けて努力する際に、現実に核兵器を持っているのは核兵器国ですから、核兵器国を動かしてこそ現実は変わるんだと。こういう厳しい現実に何回もぶち当たって残念な思いをした。こういったことが度々ありました。

核兵器のない世界に向けて、核兵器禁止条約、これは大変重要な条約だと思います。核兵器のない世界を目指す際の出口に当たる大変な重要な条約だと思いますが、残念ながら、核兵器国は一国たりともこの核禁条約、これには参加していないという状況であります。

ぜひ唯一の戦争被爆国として、米国をはじめとする核兵器国を、核兵器のない世界への出口に向けて引っ張っていく、こういった役割を、わが国がしっかり果たさなければいけない。こういったことを強く思っています。

そして日米首脳会談でこれを取り上げるかということですが、具体的な会議の内容について、今ここで予断を与えることは適切ではないと思いますが、バイデン大統領も、既に昨年の大統領選挙の最中に、核兵器のない世界を目指すということを世界に向けて発信されています。ぜひバイデン大統領とも、しっかり意思疎通を図る中で、大きな目標に向けて何ができるか、しっかり考えていきたい」

--国民が強く求める政策をなぜ政府は実施しないのか、その理由がわからないので、結果的に政権不信につながってきた側面がある。多くの国民が望む政策を政府が選択しない場合、その理由も説明してほしいという声について、どう考えるか

「はい。おっしゃるように、政治家たちは政府の立場から説明する際に、結果のみならず、その必要性ですとか、それから結論に至るさまざまなプロセス、こうしたものをしっかり説明する。こうした結論に対して、背景と言えるような要素についても、しっかり説明するということは、大変重要な姿勢であると認識をいたします。

これまでも、政府においては、さまざまな説明の努力がなされてきたと存じますが、ぜひ今後も、今言った観点から、より丁寧な説明を行うべく、政府においても不断の努力を続けていかなければならない。こういったことだと思います。

私も新しいこの内閣においても、ぜひ、今言った姿勢でしっかり説明すると同時に、絶えずこの説明の内容、あるいは姿勢についても、改善するべく努力していきたいと考えます。

=(7)に続く