海上保安庁と米国の沿岸警備隊は3日、神奈川県横須賀市の横須賀港内で、不審な小型船への対応を想定した合同訓練を実施し、報道陣に公開した。政府は東・南シナ海で軍事的影響力を強める中国を念頭に「自由で開かれたインド太平洋」構想を推進しており、連携強化を図る。訓練は今年5回目。
海保の監視取締艇1艇と沿岸警備隊の巡視船「バートフ」、双方の複合型ゴムボート計4艇が参加した。それぞれのゴムボートが90度にターンするといった基礎訓練をした後、監視取締艇を不審船に見立て、追尾して停船させる手順を確認した。海保はゴムボートで挟み込んで止めたのに対し、米国側は射撃姿勢を取るなどの違いもあった。
訓練終了後に取材に応じた第3管区海上保安本部(横浜)の彼末浩明次長は「執行方法に類似点と違いがあり、今後もお互いに学び合っていきたい」と話した。