静岡県熱海市で発生した大規模土石流は3日、発生から3カ月となり、被災した伊豆山地区の住民や遺族ら約30人が発生時刻に合わせて現場付近で黙とうした。26人が死亡し、依然1人が行方不明。遺族らでつくる「熱海市盛り土流出事故被害者の会」会長で、母を亡くした瀬下雄史さん(53)=千葉県=は「一刻も早くあと1人が見つかってほしい」と話した。
晴天で蒸し暑い中、警察や消防は3日も行方不明となっている太田和子さんの捜索を続行。市は「当面、50人態勢を維持する」としている。主な道路などの土砂やがれきはほぼ撤去され、災害ボランティアは住宅の外壁に付着した土砂を取り除くなどしていた。
被害者の会のメンバーは現場付近を訪れた後に市内で会合を開き、今後の活動方針を協議した。