速報

速報

猟銃立てこもり、男の身柄確保

岸田派、熱気の裏で「我慢」 重要ポスト献上

自民党本部を出る岸田総裁(左)=2日夜、東京・永田町
自民党本部を出る岸田総裁(左)=2日夜、東京・永田町

4日に召集される臨時国会で第100代首相に就任する自民党の岸田文雄総裁が領袖を務める岸田派(宏池会、46人)が30年ぶりの首相誕生を目前に沸き立っている。ただ、岸田派は党内第5派閥で、党内基盤を盤石なものにするためには細田派(清和政策研究会、96人)や麻生派(志公会、53人)との連携が欠かせない。重要ポストを他派閥に献上するなど「やせ我慢」も強いられており、一層の結束が試されそうだ。

「われわれ宏池会、国難を乗り越えるべく、力を合わせて努力していこう」

先月30日、東京都内で開かれた岸田派会合に出席した岸田総裁がこう呼びかけると、所属議員から大きな拍手が湧き起こった。ナンバー2の座長を務める林芳正元文部科学相は「いろいろな目がわれわれに注がれている。実れば実るほど穂は垂れるということで頑張ろう」と総裁を生んだ派閥としての自覚を促した。

結党間もない昭和32年に池田勇人元首相が創設した宏池会は党内最古の派閥だ。池田氏以降、大平正芳、鈴木善幸、宮沢喜一の各元首相を輩出したが、その後は平成12年の「加藤の乱」などの分裂劇を繰り返した結果、所属議員の数が減った。あるベテラン議員は「感無量だ。ようやく先輩たちに顔向けができる」と胸をなで下ろす。

ただ、今後は第5派閥ならではの難しい政権運営に直面することになる。今回の総裁選でも岸田派単独での勝利は難しく、細田派や麻生派の支援に頼った。岸田氏が1日に実施した党役員人事には「お返し」の意味も込められており、麻生派や細田派、旧竹下派(平成研究会、51人)のメンバーが要職につく一方、岸田派からは1人も入らなかった。

総裁選では古賀篤、村井英樹両衆院議員ら政策通の若手も岸田氏を支えた。閣僚経験者は「うちの若手は粒ぞろいだ。岸田カラーを出すため人材を送り込みたい」と話すが、岸田氏の総裁任期中にどれほど重要ポストが回ってくるかは不透明だ。

出身派閥の失望を招き、「内助の功」まで失うことになれば、岸田氏が目指す長期政権の実現は絵に描いた餅になりかねず、新総裁は難しいかじ取りを余儀なくされそうだ。(永原慎吾)