【書評】『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』原田ひ香著 - 産経ニュース

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書評

『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』原田ひ香著

家族から届く小包をテーマにした短編集だ。業者から購入した野菜セットを地元の母親からだと偽る女性。亡くなった父親に毎年昆布を送っていた人の正体は―。

地元の銘菓や野菜はともかく、エコバッグに靴下に…と段ボールの隙間を埋めるように入っている品々は「こっちでも買えるから」と言いたくなる。だが、開封したときに受け取るのはモノだけではなく送り主の愛情だ。

再婚した母親とのすれ違い。娘の上京を反対していた母親。心の距離を埋めるのに、思いを込めた小包が一役買う。心温まる6編が収録されている。(中央公論新社・1760円)