御朱印巡り

修験の山仰ぐ文化的景観 長野県飯山市 小菅神社

崖の上に立つ小菅神社奥社=長野県飯山市(原田成樹撮影)
崖の上に立つ小菅神社奥社=長野県飯山市(原田成樹撮影)

長野県飯山市にある小菅山(1047メートル)は、修験道の開祖である役小角(えんのおづぬ)によって680年に開山されたと伝わる。大同年間(806~810)に坂上田村麻呂が八所権現本宮を再建して小菅山元隆寺を創立。戸隠、飯綱と並ぶ北信濃三大修験場の一つとして繁栄した。

飯山盆地東縁の小菅山山麓、幹線道路から少し入ったところに里社やお堂があり、中世には「37の僧坊があり、僧侶や修験者ら300人がいた」(鷲尾隆男宮司)ほどに勢いがあった。しかし、戦国時代の上杉・武田両氏による戦いの際に一帯は、元隆寺本堂を除いてほとんどが焼失したとされる。里から奥社へと導く樹齢300年とも言われる杉並木に囲まれた石段が霊場としての長い歴史をしのばせる。

元隆寺本堂の跡地に立つ小菅神社奥社の本殿は、室町時代のもので、昭和39年に奥社内の2基の宮殿とともに国の重要文化財に指定されている。標高900メートル付近にあり、麓の里社(約500メートル)から山道を約1時間かけて登るが、弘法大師が座った御座石など登拝スポットがいくつもあり、道中は飽きない。

奥社直前には修行の厳しさをほうふつさせる鎖場があるが、今回はアブにつきまとわれ、登攀(とうはん)中に刺されるリスクを考慮して迂回路(うかいろ)を登った。