無人で種まき 熱視線集める北海道のスマート農業

地元で進めているスマート農業について説明する岩見沢市の黄瀬信之情報政策部長=9月29日、北海道岩見沢市(坂本隆浩撮影)
地元で進めているスマート農業について説明する岩見沢市の黄瀬信之情報政策部長=9月29日、北海道岩見沢市(坂本隆浩撮影)

ICT浸透する岩見沢市

札幌市から北に約50キロ離れた岩見沢市はスマート農業の先進地として全国的に有名だ。平成5年にICTを活用したまちづくりを目指し、市単独の光ファイバー網整備計画などに着手。遠隔教育や遠隔画像診断などで幅広く活用されている。農業分野ではこれらの技術を土台に農業者向けの「気象情報配信サービス」や、トラクターの自動走行に欠かせない高精度な位置情報基地局の設置、定点カメラによる農作物の監視などを進める。

気象情報は、市内13カ所に設置した観測装置で計測した気温や降水量などの詳細情報を農業者に提供し、農作物管理などで大きな成果を上げる。26年以降、複数の実証事業が採択され、今年度は自動化に欠かせないデータ送受信環境の向上に向けた「ローカル5G」の実証も推進中だ。

新型コロナウイルスの感染拡大前は国内外から年間100件以上の視察を受けるなど、先進地として注目を集めていたという。市情報政策部の黄瀬信之部長は「スマート農業を含むICT技術への関心は非常に高い。当地域でも徐々に導入する農家が増えており、広く浸透していくだろう」と話している。(坂本隆浩)

スマート農業】 ロボットやAI、IoT(モノのインターネット)など先端技術を活用して農作物を生産すること。農業者の労働負担軽減をはじめ、作業効率化、コスト削減などのメリットがある。政府が提唱するテクノロジーが進化した未来社会の姿「Society5・0」でも「生産現場の課題を先端技術で解決する! 農業分野におけるSociety5.0の実現」として掲げられている。

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