よく使うウェブサイトを“独立したアプリ”に変換すれば、PCでの作業がもっと便利になる

仕事などでよく使うウェブサイトをブラウザーから“分離”し、独立したネイティブアプリのように使える仕組みが注目されている。このプログレッシヴウェブアプリ(PWA)と呼ばれる仕組みを使うと、いつものサイトの使い勝手が大幅に向上する。その仕組みと使い方を紹介しよう。

TEXT BY DAVID NIELDTRANSLATION BY MIHO AMANO/GALILEO

WIRED(US)

すでにお気づきかもしれないが、いまやPCでの作業のほとんどはウェブブラウザーでこなせるようになっている。映画の鑑賞からスプレッドシートの作成、メールのチェックまで、ウェブサイトやウェブアプリだけで済ませられるようになったのだ。

多くの人にとってPCやMacで定期的に使うアプリやソフト(ネイティブアプリ)といえば、画像編集ソフトにウェブブラウザー、そしてオフィス用アプリケーションくらいだろう。いまやクラウドで作業することはごく普通になり、この傾向は一方向にしか進まない。マイクロソフトにいたっては、ウェブブラウザーから「Windows」までストリーミングして使えるようにしたほどだ。

オンラインで使うウェブアプリと、PCやMac用のネイティブアプリの区別は、これまで以上に曖昧になっている。そしていまではWindowsやmacOS、Chrome OSで、誰もが知るウェブアプリを独立したネイティブアプリのように利用できるようになった。

その際に使われるのが、プログレッシヴウェブアプリ(PWA)と呼ばれる仕組みだ。この仕組みについて知っておくべきことを、以下に説明していこう。

ウェブサイトが“独立したアプリ”になる

PWAとは、ある特定の用途に特化されたウェブアプリを総称する。ウェブで実行できるアプリがすべてPWAというわけではない。PWAになるオンラインアプリは、PCのアプリとして独立して使えるように決められた方法で構築され、定められたコーディングの標準に沿っている必要がある。

PWAの最も有名な事例としては、TwitterやSpotify、Google Chat、Uberなどが挙げられるが、常に新たなアプリが加わっている。(当然ながら)グーグルとマイクロソフトは、どちらもPWAがPCのエコシステムの一部になるという考えを推進している。このためPWAの設定は、「Google Chrome」か「Microsoft Edge」から進めるのが最も簡単だ。

ブラウザーで使っていたTwitterのようなサイトをPWAに切り替えても、すぐに大きな違いが生じるわけではない。PWAとは本質的にPC用のラッパー[編註:プログラムを別の環境で利用できるようにする仕組み]で動作するウェブサイトそのものなので、ほとんどの機能は同じである。だが、独立したアプリのように扱えることによるメリットは少なくない。

つまり、こうしたアプリをWindowsのタスクバーやmacOSのDock、Chrome OSのシェルフで管理できるのだ。それにPWAをインストールすれば、こうしたアプリからの通知をOSレベルで管理でき、ブラウザーからの通知とは別に処理できるようになる。また、メインアプリケーションのリストに表示されるようになるので、使う際にいちいちブラウザーを開く必要がなくなる。

PWAを利用する本質的な目的とは、ウェブアプリの使いやすさとシンプルさを、従来の独立したアプリならではの特徴と融合することにある。両者のいいとこどり、というわけだ。

日々の作業でブラウザーにかかっている負荷や、いつも開いているタブの数を考えてみてほしい。主要なアプリをいくつか別のウィンドウに移動させることで、乱雑さを減らせる可能性があるというわけだ。

いつものウェブサイトがPWAに対応しているからといって、必ずブラウザーでの表示から切り替えたほうがいいというわけではない。切り替えたほうがいいかどうかは、アプリの使い方によって大きく異なる。ただし、PWAのフォーマットに対応しているウェブサイトかどうかは、ひと目でわかる。

PWAに対応していないウェブアプリやサイトであっても、ショートカットを作成することはできる。例えばChromeなら、画面右上のメニューから「その他のツール」を選んで「ショートカットを作成」と進むと、表示しているサイトのリンクがデスクトップに配置される。