ドバイ万博開幕 コロナ後最大イベント 大阪の試金石に

開幕したドバイ万博の会場。日中の来場者はまばらだ=1日、ドバイ(黒川信雄撮影)
開幕したドバイ万博の会場。日中の来場者はまばらだ=1日、ドバイ(黒川信雄撮影)

【ドバイ=黒川信雄】アラブ首長国連邦(UAE)で1日、ドバイ万博が開幕した。半年間の会期で2500万人の来場を目標としており、実現すれば新型コロナウイルス禍が発生して以降で最大級の国際イベントとなる。会場建設に巨額の費用が投じられたドバイ万博の成否は、開幕が3年半後に迫る大阪・関西万博の行方を占ううえでも重要な試金石になりそうだ。

開幕となった1日午前、会場は運営関係者の姿は多く見られたが、来場者の姿はまばらだった。日中は屋外の気温が40度近い暑さで、タクシー運転手の男性は「多くの人は夕方以降に来るだろう」と話す。夜は気温も30度を下回るため、運営スタッフによれば1日は深夜2時まで開場するという。それでも万博にあわせて開通した地下鉄駅の女性駅員は「初めての万博で、本当に楽しみ」と興奮気味に語った。

中東、アフリカ地域で初となるドバイ万博は、会場建設に70億ドル(約7800億円)を投じたとされ、大阪万博(約1850億円)の約4倍にあたる規模だ。UAEは中東初の万博を成功させ、「中東での貿易、物流の国際的な拠点としての地位を固める」(ドバイ当局関係者)狙いがある。

コロナ禍の影響で開幕が1年延期されたが、運営当局はその間、一部パビリオンを市民に開放して安全確保の方策を模索するなどの取り組みを進めた。ただ、実際の会場では手の消毒ができるスタンドはあるものの、対人間の距離をとる措置などはとられておらず、感染対策に疑問が出ている。式典などでも、来場者が密集してスマートフォンで撮影する姿が見られた。

コロナ禍で開幕したドバイ万博の成否は大阪万博の先行きにも影響を与える。開幕までにコロナが収束するか見通せず、他の疫病対策も求められる。日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長は「ドバイ万博でどのようなコロナ対策が取られるかに最も注目している」と語る。

万博に向け、地下鉄延伸など都市のインフラ整備が進められた点も共通する。万博を通じ、ドバイが狙った経済効果を得て、国際的地位を高められるかどうかは、万博開催後の大阪・日本の姿を占ううえで重要な示唆を与えそうだ。