エチオピアが国連職員7人追放 内政干渉を理由

【ニューヨーク=平田雄介】エチオピア外務省は9月30日、内政に干渉したとして駐在している国連機関の職員7人を追放すると発表した。ロイター通信が伝えた。紛争中の北部ティグレ州への道が「政府に封鎖され、支援物資を届けられない」と国連幹部が批判したことへの反発とみられる。

「追放」とされたのは、国連人道問題調整室(OCHA)の現地代表ら職員5人、国連児童基金(ユニセフ)と国連人権高等弁務官事務所の各1人。72時間以内の国外退去を求められている。グテレス国連事務総長は30日の声明で「当該職員が任務を続けられるよう政府側と交渉している」と述べた。

ティグレ州では、州を統治していたティグレ人民解放戦線(TPLF)が政府のアビー首相と対立し、昨年11月に政府軍との武力衝突に発展。政府は6月下旬に停戦を宣言したが、その後もTPLFは同州に隣接するアムハラ州などに進入し、緊張が続いている。

OCHAのグリフィス代表は9月28日、ロイター通信に対し「3カ月近く州境が事実上封鎖されている」と述べ、封鎖の解除を要求。エチオピアの国連代表部は「根拠のない主張」と反論していた。

米政府は紛争の影響で最大90万人が飢饉(ききん)に見舞われ、500万人以上が人道援助を必要としていると分析。サキ大統領報道官は30日の会見で国連職員に国外退去を求めたエチオピア政府を「最も強い言葉で非難する」と述べ、バイデン米大統領が17日に署名した大統領令に基づく制裁発動を警告した。

エチオピア政府は以前にも支援要員らがTPLFに好意的で武装化を助けたと非難したことがあり、8月には国境なき医師団が活動を停止している。