鑑賞眼

帝国劇場「DREAM BOYS2021」ジャニーズの魅力が凝縮

「DREAM BOYS2021」のボクシングシーン(帝国劇場)
「DREAM BOYS2021」のボクシングシーン(帝国劇場)

平成16年に初演されて以来、ジャニーズ事務所に所属するタレントたちが出演し、キャストや内容を変えて再演されてきた「DREAM BOYS」(「ドリボ」)が、今秋も都内で上演された。パンフレットにはドリボのエターナル・プロデューサーとして、一昨年死去したジャニー喜多川の名もしっかり明記され、感慨深かった。

昨年に引き続き、堂本光一(どうもと・こういち)による演出でよりストーリー性も増し、ボクシングシーンや〝伝統〟のフライング演出に加え、登場人物の心理描写も描かれ、ミュージカル調に仕上がっていた。

主演は菊池風磨(きくち・ふうま)、チャンプ役を田中樹(たなか・じゅり)が務めた。2人によるボクシングシーンは見どころの一つ。暗転後、ステージ中央に緑色のレーザー光線をロープに見立てたリングが浮かび上がるという仕掛けだ。

また警察やチャンプチームの追っ手から逃れるため、主人公が摩天楼のようなビル群の屋上を駆け抜ける壁フライングも視覚的にも楽しめた。ストーリー展開と演出もうまくシンクロし、1幕2時間はあっという間に過ぎた。ダンスの切れもよく、見ごたえ十分。

「DREAM BOYS2021」の舞台(帝国劇場)
「DREAM BOYS2021」の舞台(帝国劇場)

観客席を見渡すと、ほぼ十代、二十代の女性たちで埋め尽くされていたが、母親世代や白髪の高齢の女性の姿もちらほら。ドリボには鳳蘭や紫吹淳も出演している。鳳蘭や紫吹淳の宝塚トップスター時代を知る世代の女性たちとお見受けした。

ツレちゃんの全盛期を知る者として、個人的には、鳳蘭の健在ぶりに感激してしまった。御年(おんとし)75歳。舞台では、若い出演者に負けない声量で歌い上げていた。来年のドリボの舞台も、重厚感を出しつつ、ぜひ盛り上げてほしい。

9月6~29日、東京都千代田区区の帝国劇場。(水沼啓子)

公演評「鑑賞眼」は毎週木曜日正午にアップします。

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