中国の景況感1年7カ月ぶり節目割れ 電力不足で景気悪化懸念

朝の通勤ラッシュ時にマスク姿で歩く人たち=8月4日、中国・北京(AP)
朝の通勤ラッシュ時にマスク姿で歩く人たち=8月4日、中国・北京(AP)

【北京=三塚聖平】中国国家統計局と中国物流購買連合会は30日、景況感を示す9月の製造業購買担当者指数(PMI)が、前月より0・5ポイント低い49・6だったと発表した。好不況を判断する節目の「50」を割り込むのは、新型コロナウイルス流行が直撃した2020年2月以来1年7カ月ぶり。中国各地で電力不足が深刻化して停電が相次いでおり、製造業の景況感が一段と悪化したとみられる。

PMIは「50」を上回れば生産や受注の拡大を、下回れば縮小を意味する。今年3月をピークに6カ月連続で前月の水準を下回っており、景気悪化の懸念が強まっている。

統計局は「エネルギーの消費が大きい業種で景況感が落ち込んだ」と指摘。習近平政権の環境対策強化などに起因する電力不足の影響は、中国本土の約3分の2に相当する地域に広がる。各地で工場の操業が制限されており、稼働率低下が製造業の足かせになっているとみられる。

分野別では、柱である生産が前月から1・4ポイント低い49・5と落ち込みが目立った。企業規模別では、大企業は前月から0・1ポイント改善して50・4だったのに対し、中堅企業は49・7、中小零細企業は47・5といずれも節目の「50」を割り込んだ。原材料価格の高騰も深刻で、規模が小さい企業を中心に景気の減速傾向が強まっている。