債務上限めぐり「金融危機」 米財務長官、与野党に歩み寄り促す

イエレン米財務長官(ロイター=共同)
イエレン米財務長官(ロイター=共同)

【ワシントン=塩原永久】イエレン米財務長官は28日の議会公聴会で、議会が債務上限の引き上げや一時停止に失敗すれば「金融危機や(経済)破綻を招きかねない」と警告した。イエレン氏は同日、10月18日にも政府資金が枯渇するとの試算を議会に提示。債務上限問題などをめぐる審議で膠着(こうちゃく)状態に陥っている与野党に歩み寄りを求めた。

イエレン氏は上院銀行住宅都市委員会で証言し、債務上限停止などの措置で与野党が合意に失敗すれば「市場で米国の信用力の低下」を招くと指摘。米ドルへの信頼も損ね、人民元の国際化をもくろむ中国を利するとの認識を示した。

一方、同じ公聴会に出た米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、景気改善で量的金融緩和策の縮小条件には近づいたものの、利上げに着手できる経済条件は「著しく高くなる」と述べ、事実上のゼロ金利政策を当面維持する方針を示した。