自民党総裁選は29日午後、投開票され、第27代総裁が誕生する。候補は河野太郎ワクチン担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行の4氏。新総裁は同日夕に記者会見する。党運営の要である幹事長などの人事に着手し、10月4日召集の臨時国会での首相指名選挙を経て首相となり、新内閣を発足させる。
28日締め切られた党員票は29日午前、開票が始まった。午後には都内のホテルで党所属国会議員が投票。議員票と党員票の各382票、計764票を争う。過半数を得る候補がいない場合は決選投票となり、国会議員1人1票の382票と47都道府県連各1票の計429票で争う。
各候補は総裁選の直前まで議員票獲得に向けて動いた。河野氏は29日午前、都内で記者団に「やるべきことをやった。あとは国民の審判を待つだけだ。国民の支援を背にしてしっかりと勝ち抜いていきたい」と述べた。
岸田氏は都内で情勢を分析した。旧竹下派(平成研究会)の参院議員(20人)は29日午前の会合で、決選投票になった場合は岸田氏に投票することを決めた。
高市氏は国会内で記者団に「私が訴えた政策は、今すぐ着手しなければならない政策ばかりだ。勝算はある」と語った。野田氏は「100%以上の活動ができたことを誇りに思う」と述べた。
総裁選は退陣表明した菅義偉(すが・よしひで)首相の総裁任期満了に伴い実施された。