第３部　欠陥⑥生死を賭した権力闘争

「国家主席兼党主席－習近平、党副主席－李克強、首相－李強、全国人民代表大会（全人代＝立法機関）常務委員長－陳敏爾（ちん・びんじ）…」

中国共産党の指導者と長老が河北省の避暑地に集まって行う北戴河（ほくたいが）会議が閉幕した直後の８月中旬、北京の党関係者の間でこんな名簿が出回った。来秋に迫った第２０回党大会を経て決定される人事構想である。

名簿によれば、現在の最高指導者ポストである党総書記が廃止され、もっと権限があり、建国の父、毛沢東も長年務めた党主席が復活、現総書記（国家主席）の習が就任する。