新総裁に望む 領土問題「解決姿勢を」 新型コロナ「余裕ある体制整備を」

自民党は29日、菅義偉首相の任期満了に伴う総裁選を行い、第27代総裁に岸田文雄前政調会長(64)を選出した。領土問題や新型コロナウイルス禍などの難問に新総裁はどう対応するべきなのか。有識者に聞いた。

領土問題 「解決姿勢示して」


拓殖大名誉教授・島根県立大客員教授の下條正男氏
拓殖大名誉教授・島根県立大客員教授の下條正男氏


拓殖大名誉教授・島根県立大客員教授の下條正男氏の話 「新政権には領土問題を解決する姿勢を明確にしてほしい。領土問題は国家主権に関わる問題だが、日本では政権や大臣が代わるたびに方針が変わり、一貫した主張がなされてこなかった。こうした対応が、島根県の竹島で韓国による不法占拠を解決できないなどの事態を招いている。中国の台頭や北朝鮮の挑発行動が続く中、日本が安全保障面で周辺国と連携を取る上でも、まず領土問題の解決が重要になる。解決のためには政治家が自国の領土であると主張し、相手国に伝えていかなければならない。主張を明確にするため、国家レベルの研究機関で客観的な歴史事実を研究する必要もある。政府として、国家主権を守るための戦略を示すべきだ」

余裕ある医療体制整備を

大阪府医師会会長の茂松茂人氏
大阪府医師会会長の茂松茂人氏


大阪府医師会会長の茂松茂人氏の話 「新型コロナウイルスをはじめとした感染症などから国民を守るため、平時から余裕を持たせた医療体制の整備を望みたい。これから寒くなり、コロナの感染『第6波』の懸念もある。検査体制やベッドの充実、重症化予防に効果がある抗体カクテル療法を早期に実施できる体制の構築を急ぐ必要がある。岸田文雄新総裁は新型コロナのパンデミック(世界的流行)などの危機に対し、一元的に対応する『健康危機管理庁』(日本版CDC)を設置する考えを示している。今までできていなかった危機管理の司令塔を一元化することは、迅速に対応する上で非常に重要なことだ。『人の話をしっかりと聞くこと』が特技だと聞いている。国民の声に耳を傾け、丁寧な説明を含めて国民目線での対応に期待したい」