自民党総裁選

九州・山口 山口で高市氏善戦 6県で河野氏トップ

自民党総裁選 九州・山口の党員票数
自民党総裁選 九州・山口の党員票数

岸田文雄前政調会長を新総裁に選出した29日の自民党総裁選で、九州・山口の党員・党友票は、8県のうち6県で河野太郎ワクチン担当相に最多の票が集まった。熊本、山口両県では岸田氏がトップだったが、山口では高市早苗前総務相が僅差の2位に食い込み善戦した。地元選出の安倍晋三前首相の高市氏への全面的な支持が票の底上げにつながったとみられる。

山口県では岸田氏が5565票の最多得票で、次いで高市氏が533票差に迫る5032票だった。全国的に下馬評の高かった河野氏は岸田、高市両氏に水をあけられ2947票の3位に沈んだ。投票率は75・42%で、今回の総裁選への高い関心を示した。

山口4区選出の安倍氏は、思想信条を同じくする高市氏を推していた。河野、岸田両氏に対し、劣勢が予想された高市氏だが「政局や勝ち負けに関係なく本気で高市氏をやる」(安倍氏周辺)と、安倍氏本人や地元事務所が電話などで徹底して高市氏支持を呼び掛けた。

山口は参院議員を辞職して衆院山口3区にくら替えする林芳正元文部科学相のお膝元でもある。林氏は、岸田氏率いる岸田派の座長。保守分裂で厳しい選挙戦が予想される次期衆院選も見据え、岸田氏の支持拡大に励んだ。

会員限定記事会員サービス詳細