菅首相記者会見詳報

(4)尾身氏「感染の急激減少の分析が重要」

記者会見を終えて引き揚げる菅義偉首相=28日午後8時5分、首相官邸(代表撮影)
記者会見を終えて引き揚げる菅義偉首相=28日午後8時5分、首相官邸(代表撮影)

=(3)から続く

尾身氏「第6波にどう備えるかというご質問があったと思いますけど、私は第6波にどう備えるかということに関して、今回なぜ感染が急激に拡大して、なぜ感染が急激に落ちてきたかということを分析することが非常に重要だと思っています。

私はいくつかの要素があると思いますけど、まず前提として、例の夏休み、4連休、お盆というのが重なって、急激に感染を上昇させる要素が一時期に集まりましたね。その要素が感染上昇する要素が取れてきたということがまず1点あったと思います。

それに加えて、私どもは現時点でまだ最終的な結論をするにはデータが不足してますが、現時点で私はだいたい大きく分けて5つぐらいの感染減少の要素があったというふうに考えています。ただし、それぞれの5つの要素が感染減少にどれだけ寄与したかということを、まだ今のところでは数量的に定量的に分析することはこれからの課題だと思います。

それで5つの要因と申しますのは、まず最初の2つは人々の努力ということであります。

1番目は一般市民の協力ということで、今回は急激に感染拡大して、深刻な医療の逼迫(ひっぱく)ということがマスコミを通して一般市民に発信されたということで、これが人々の危機感を高めるということになって、今まで以上に人々は感染対策に協力してくれたということがあったと思います。

それから2番目は人流、特に夜間の滞留人口の減少というのがあったと思います。人流、特に繁華街における夜間停留の人口というのを8月12日の時点で5割削減をお願いしたわけですけど、その目標、5割には達しなかったものの、この6週間ぐらいは、ずっと20%から30%ぐらいの夜間の繁華街における滞留人口というのが低く維持されていたということがあると思います。

それと、これはまだ分析で、こういう仮説を今、われわれ持ってますが、ワクチン未接種者の人たちが夜の滞留人口なんかに、より集中的に避けてくれたと、減少してくれたという部分があったと思います。それが2つ目です。

3つ目は、先ほど総理からもお話がありましたように、ワクチン接種の効果というのが、私は確かにあったと思います。実行再生産数の推移などを見ますと、ワクチン接種率の向上が感染の減少に寄与したという可能性はあると思います。詳細な本当の意味での詳細な分析はワクチンだけじゃなくて、自然感染した人も一定程度いるので、そうした意味では抗体保有率の厳密な調査がこれから待たれると思います。

それから4番目ですけれども、医療機関、高齢、これあまり、あまり語られておりませんけども、医療機関、高齢者施設での感染者の減少ということがあって、これまでは若者を中心に感染の起点がありましたけど、それが後半になって高齢者に伝わったということですけれども、今回はワクチン接種があったために、そして院内の感染防止対策も以前に比べて進展した。高齢者の感染があまり増えなかったということで、今まではズルズルと、こういった、それがなかったということもあったと思います。

それから、なかなかこれは証明は難しいんですけれども、気温や降水などの雨ですね。こういう気象の要因も関与したんではないかと思います。そうしたことで、これからもわれわれ専門家としては、さらになぜ感染が急激に減少したかということの分析を続けていきたいと思ってます」

=(5)に続く