住友不、省エネ性能標準化 新築マンションを「ZEH」に

住友不動産は28日、今後設計する全ての分譲マンションについて、エネルギー消費を抑制する住宅「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH、ゼッチ)」にすると発表した。同社は新築分譲マンションでは業界トップクラスのシェアを持っており、脱炭素化が難しいとされてきたタワーマンションでもZEHの標準化が進む見通しだ。

ZEHは、外壁や窓枠の高い断熱性能などで省エネ化を推進。さらに太陽光など再生可能エネルギーを自家発電する「創エネ」と組み合わせ、年間のエネルギー消費量の収支を実質ゼロとすることを目指す。

ただ、ZEHの中でも省エネが可能な水準によってランクが分かれており、必ずしも全てを「実質ゼロ」としていない。今回、標準化するのは最も低い基準の「ZEH―M Oriented」。このランクでは断熱性能の向上により現行の省エネ基準からエネルギー消費量を20%削減し、創エネは含まれない。

国内の再エネは太陽光発電が主力となっており、住宅では屋上に太陽光パネルを設置することで創エネが推進されている。戸建てではより高い基準のZEH導入が進んでいるのに対し、マンションなどの集合住宅で進まない背景には、高層になるほど屋上面積に対する世帯数の比重が上がり、自家発電量で補えないという事情がある。

国土交通省は2030(令和12)年までに、新築住宅でZEHが一般的になることを目指している。

同社の担当者によると、5階建て以上の集合住宅で創エネの搭載は難しいという。このため、第1段階として省エネ性能を標準化することでZEH化を進めていく。

また建設現場では、提携する建設会社に再生可能エネルギーで発電した「グリーン電力」を使用してもらい、施工時の脱炭素化にも努めるとしている。