旧竹下派、岸田氏支持へ 議員票先行 自民党総裁選終盤情勢

産経新聞は26日、自民党国会議員や都道府県連幹部らへの取材に基づき、総裁選(29日投開票)の終盤情勢を探った。旧竹下派(平成研究会、51人)が岸田文雄前政調会長を事実上支持することが新たに判明し、議員票は岸田氏が先行している。党員・党友票は河野太郎ワクチン担当相が優位とみられるが、1回目の投票で過半数を得る候補がおらず決選投票に進むことが確実視されており、多数派工作が激化しそうだ。

総裁選は党員票と議員票の各382票、計764票を争う。議員票は岸田氏を河野氏と高市早苗前総務相が追う展開で、野田聖子幹事長代行は伸びを欠く。議員の約1割が態度を明らかにしていないか未定な上、党員らの投票は続いており、情勢は流動的だ。

岸田氏は岸田派(宏池会、46人)を固め、細田派(清和政策研究会、96人)や麻生派(志公会、53人)のベテラン、来年の参院選に向け安定感を求める参院議員らが支持する。旧竹下派からは35~40人程度が支持に回る見通しで、岸田氏は3割超の120票を固めた。旧竹下派はこれまで具体的な支持候補を示してこなかったが、派内では一定の方向性を求める意見が複数出ていた。

序盤情勢で岸田氏と競っていた河野氏は伸びが鈍っている。「選挙の顔」や世代交代を求める岸田派以外の6派の中堅・若手、菅義偉首相に近い約30人らの支持を得て3割をうかがう。当初は河野氏支持だったが、離れた議員もいる。

高市氏は2割を超えた。高市氏を支持する安倍晋三前首相の出身派閥である細田派の6割超のほか、麻生派、旧竹下派、二階派(志帥会、47人)や保守系無派閥議員に一定の支持がある。

党員票では河野氏が47都道府県のうち30前後でリードし、全体で4割を超える勢いで、岸田、高市両氏が追う。ただ、議員票の情勢を踏まえると、河野氏が第1回投票で当選するには党員票で6割超の得票が必要で、岸田氏か高市氏のどちらかが河野氏と争う決選投票となる公算が大きい。決選投票の党員票は各都道府県1票の計47票となり、議員票の比重が高まる。

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