熱海土石流、住民ら提訴へ 起点現旧所有者らに30億円

静岡県熱海市で発生した大規模土石流の起点=8月2日
静岡県熱海市で発生した大規模土石流の起点=8月2日

静岡県熱海市で7月に発生した大規模土石流で被災した伊豆山地区の住民らが起点の土地の現旧所有者などを相手取った損害賠償請求訴訟を28日に静岡地裁沼津支部に起こすと決めたことが26日、弁護団への取材で分かった。起点で行われた不適切な盛り土が被害を引き起こしたと訴える。

弁護団によると、原告には被災住民のほか、亡くなった住民の家族や、伊豆山港への土砂流入で漁業ができなくなった漁師、営業休止を余儀なくされた温泉施設の関係者ら計68人が名を連ねる。請求額は計約30億円とする。当初200億円前後になるとの見通しを示していたが、正確な被害額を算出するには相当な時間がかかると判断し、スピードを優先した。

被告は、平成23年まで起点を所有した神奈川県小田原市の不動産管理会社(清算)と、同社の元幹部、23年に起点を取得した現所有者の男性と、男性が設立した東京都千代田区の不動産会社など。

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