河川流量「維持できる」 リニア中間報告、次回取りまとめ

リニア中央新幹線の試験車両=令和2年10月、山梨県都留市(田中万紀撮影)
リニア中央新幹線の試験車両=令和2年10月、山梨県都留市(田中万紀撮影)

静岡県内を流れる大井川の河川流量が減少するとの懸念から、同県が着工を認めていないリニア中央新幹線の静岡工区について、国の有識者会議は26日、適切な対策をとれば流量を維持できるなどとした中間報告を、早ければ次回の会合で取りまとめる方針を示した。次回会合の日程は未定。中間報告がまとまった後、JR東海がその内容を踏まえて県などに説明し、県は独自に設置した有識者会議で検討を進める。

静岡工区をめぐっては、令和9年開業を目指すJR東海と、ルート変更などを求める県との間で議論が平行線をたどっている。国土交通省が設置した有識者会議で今年4月に中間報告案の素案を示されたが、県側は実態を理解していないなどと反発していた。

この日の会議では、示された中間報告案について「こちらが正しいので相手に分かってもらうという書き方」「上から目線のまとめになっている」などの指摘が委員から出され、表現の修正を求める声が出た。

オブザーバーとして出席した静岡県の難波喬司副知事は、議論の当初と比べて示されたデータなど資料が充実したことに一定の評価をした上で、「安心できるかは科学的な根拠が大事だが、どう住民が受け止めるかも大事」と述べた。

一方、JR東海の宇野護副社長は会合後、「(地元から)信頼いただけるような関係を、コミュニケーションを取りながら作っていくことが大切」と語った。(福田涼太郎)