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大河の史実、SNSで補完

NHKの大河ドラマは欠かさず見るようにしている。「日本の資本主義の父」とも称される渋沢栄一の生涯を描いた『青天を衝(つ)け』も今のところ、見逃していない。ただ、わが家で近年、懐疑的になっているのが、大河ドラマはどこまで史実に基づいているのか-である。

できるだけ忠実であってほしいというのが個人的な希望だが、あくまでもドラマなので、脚色があったり、架空の人物が登場したりするのはやむを得ないだろう。だが、あえて具体名は出さないが、重要な場面で「これは本当だろうか?」「あり得ないんじゃないの?」と疑問符がつくと、とたんに話が色あせてみえるときがある。

その点、『青天を衝け』では、公式ツイッターに「#青天ナビ」を設け、しっかりと解説している点に好感が持てる。たとえば、9月19日放送の第27回『篤太夫、駿府で励む』。途中、新選組の土方歳三が少年隊士に遺品を預ける場面が出てくるが、「#青天ナビ」では「箱館戦争のさなか、土方歳三は小姓の市村鉄之助に遺品を託します。届け先は、土方の義兄・佐藤彦五郎の住む東京の日野でした。市村は戦禍をくぐり抜け手紙や写真などを届けました。手紙には、使者(市村鉄之助)のことを頼むという、土方の気遣いも記されていたそうです」と詳細に説明している。

実に親切。史実にこだわる大河ファンだけでなく、大河ドラマを通じて歴史そのものを学びたい人にとっても、誠にありがたい「ハッシュタグ」である。と同時に、これからのドラマは、いかにSNSを活用するかが問われる時代になる気もする。

ちなみに、CSの時代劇専門チャンネルや関西テレビ放送が制作したパロディーの『小河ドラマ』シリーズもわが家では人気。こちらは、織田信長や坂本龍馬、徳川家康が現代にタイムスリップする設定で、史実を逆手にとった内容がおもしろい。新たな時代への適応能力が高い坂本龍馬が現代でもその順応性をいかんなく発揮する姿は、必見です。(信)