自民党総裁選(29日投開票)に出馬している岸田文雄前政調会長は25日、日本ウイグル協会の于田(うだ)ケリム会長らと国会内で面会した。岸田氏は中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区などでの人権弾圧に対応する人権問題担当の首相補佐官新設を表明しており、于田氏は謝意を伝えた。
岸田氏は「ウイグル問題は自由、民主主義、人権、法の支配の価値観を守る立場から重大な事案だ」と強調し、「いろいろな話を聞かせてもらいながら、どうあるべきかを考えていきたい」と述べた。
面会後、協会のレテプ・アフメット副会長は記者団に「外相経験者の岸田氏には外交のプロとして、問題解決のための役割を実施してもらいたい」と語った。
総裁選の候補者が、中国当局に抗議する民族団体の関係者と面会するのは異例。在日ウイグル人支援に取り組む地方議員有志による「全国地方議員の会」が両者の面会を仲介した。