飲食店協力金 迅速支給図るも不正申請に苦慮 大阪 - 産経ニュース

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飲食店協力金 迅速支給図るも不正申請に苦慮 大阪

飲食店が立ち並ぶ道頓堀の繁華街=24日午後6時6分、大阪市中央区(鳥越瑞絵撮影)
飲食店が立ち並ぶ道頓堀の繁華街=24日午後6時6分、大阪市中央区(鳥越瑞絵撮影)

大阪府は24日、新型コロナウイルス対策として今月1日以降の緊急事態宣言期間中に営業時間短縮や休業の要請に応じた飲食店などを対象に協力金支給申請の一般受け付けを始めた。自粛要請の長期化に伴い制度が複雑化する中、事業者からは「分かりにくい」との声も。当初支給が遅れがちだった府は迅速な対応に知恵を絞るが、一部で不正申請が疑われる事例もあり、対応に苦慮している。

「協力金の支給は態勢を強化し、スピード支給への対応を実行済みだが、非常に疑わしい申請もある。審査が長引き、支給が遅れることになりかねない」。吉村洋文知事は22日の記者会見でこう強調した。

府が支給する協力金は、2度目の宣言期間だった1月14日~2月7日の分を第1期とし、今月1日から4度目の宣言期限の30日までの分は8期となる。

府は7期までに協力金を継続して受給した実績のある府内の中小事業者約5万店を対象に、14~23日に先行受け付けをした。24日からの一般受け付けは、それ以外の店舗が対象だ。

府内は今年1月以降、一部の時期を除き、緊急事態宣言や蔓延(まんえん)防止等重点措置の対象となり、自粛期間が長期化。政府の基本的対処方針に基づく措置内容の変更や店舗の規模などに応じて、支給対象や協力金の金額が変わるため、事業者から「ややこしい」との声も聞かれるという。

140人体制で対応

府によると、当初は膨大な申請の審査に時間がかかるなどして一時、支給に遅れが生じた。

そこで6月に専従部署の「協力金推進室」を発足させ、140人体制で対応。過去に出された書類の提出は省略するなど手続きを簡略化したり、委託業者に任せていた審査業務を府職員の指揮で対応したりして、スピード化を図っている。

府の担当者は「判断が難しい審査の事例もあり、ボトルネック(目詰まり)になっていたが、職員の介入でかなり改善された」と話す。今月22日時点で1~4期の支給率は、いずれも9割を超えた。5期が80%、6期が62%、7期の先行支給分は99%に上る。

悪質なケースも

ただ不正申請が疑われる事例が後を絶たず、悪質なケースもあるという。同一店舗を食堂とスナックのように業態が異なる複数の店舗として申請したり、書類上は同じビル内で複数の店舗を開業するように装い、現地を確認したら廃虚ビルだったりと手の込んだ例も見つかっている。

府によると、1期の申請件数約5万7600件のうち、未支給の案件がまだ約千件ある。内訳として、不支給が約500件▽書類の修正などを経て今後支給する分が約100件▽審査に時間がかかっている分が約400件-という。

不正事案が頻発すれば、善意の申請事業者への支給遅延につながりかねない。府は申請に疑義があれば、書類審査に加え、現地確認や聞き取り調査をするなど対策を強化する方針だ。