半導体供給網づくりでクアッド連携 日本に追い風

半導体が使われているパソコン内部の基板(後藤徹二撮影)
半導体が使われているパソコン内部の基板(後藤徹二撮影)

米首都ワシントンで24日に開かれる日米豪印4カ国(クアッド)首脳会合では、半導体のサプライチェーン(供給網)づくりで連携する方針を確認する見通しだ。背景には台頭する中国への対抗に加えて、深刻な半導体不足が各国の経済安全保障を脅かしている現状がある。半導体の確保には日本のユーザー企業も苦慮しているだけに、リスクへの対応力を高められる4カ国の結束は追い風となりそうだ。

「今年4月に発売した新型SUV(スポーツ用多目的車)『ヴェゼル』は、一部のタイプやカラーだと納車まで1年以上待つ場合がある」

ホンダの担当者は半導体不足に伴う納期遅れの状況をそう説明する。

東南アジアにおける新型コロナウイルスの感染再拡大もあり、8~9月の国内工場の自動車生産台数は当初計画比で約6割減、10月上旬も3割減になる見通しだ。このため同社は半導体の在庫を増やしたり、販売好調な地域での生産に優先して振り向けたりしているという。

自動車大手では、日産自動車も在庫の積み増しを検討しているほか、トヨタ自動車は「できるだけ正確な生産計画を早めに部品メーカー経由で半導体メーカーに伝えている」と話す。

「産業のコメ」と呼ばれる半導体の不足は、自動車以外の生産にも暗い影を落としている。カーナビゲーションシステムなどの生産が滞っているJVCケンウッドは「設計変更や部品の置き換えで対応している」という。今年度分については確保のめどがついている家庭用エアコン大手のダイキン工業も、注文が計画を上回った場合は代替可能な半導体で対応する方向だ。