うめきた to the World

アイデア創出に年齢は関係ない

いちご狩りが楽しめる「舞洲フェルム」(エキスプレス提供)
いちご狩りが楽しめる「舞洲フェルム」(エキスプレス提供)

面白いことを思いつく、新しいことを考える…。これらに年齢は関係ないだろう。

テレビ番組制作などを手掛けるエキスプレス(大阪市北区)を一代で築いた、会長の大富國正さんと話しているとそれを実感する。経営の一線こそ、息子さんたちにバトンタッチしているが、83歳の今もアイデアへのエネルギーは盛んだ。

「今度の大阪・関西万博でこんなことをしたらどうか」など、面白そうな話が次々に出てくる。

JR大阪駅北側の知的創造・交流の場「ナレッジキャピタル(KC)」(同)の会員制ナレッジサロンの会員でもあった大富さんは平成26年、太陽光を利用したビニールハウスでの水耕栽培による野菜の栽培プロジェクトを大阪湾の人工島、舞洲(まいしま)(同此花区)でスタートさせた。エキスプレスを退職した再雇用の社員と障がい者が一緒に働く場所でもある。農業と福祉を連携させた新規事業だ。

令和2年にはビニールハウスを増築していちご栽培が始まった。いちごは子供から大人まで人気が高い。いわゆる「映(ば)え」のするデザート類もたくさんあり、生食での消費量は日本が世界一ともいわれている。

今年から観光農園としていちご狩りも始めたと聞き、現地の「舞洲フェルム」を訪ねてみた。かつてはテレビ番組のディレクターやカメラマンをしていたという人が、障がいがある若者とチームを組み、生き生きといちごや野菜作りに励んでいた。

ハウスの中のいちごは見るだけでも楽しいが、摘んで食べてみた。ちょっと試食のつもりが、おいしさのあまり止まらずいっぱい食べてしまった。

外に出て海の風を受けながら、改めていろんな要素が詰まった素晴らしい事業だと思った。KCでもいちごをテーマにしたプロジェクトができないか、大富さんと企てを始めている。

野村卓也氏(のむら・たくや) 一般社団法人ナレッジキャピタル総合プロデューサー。大阪府生まれ。平成4年にスーパーステーションを設立し、現在も社長を務める。グランフロント大阪の中核施設「ナレッジキャピタル」の開業に先立ち、20年からコンセプト立案や事業戦略などを手がけた。関西大、大阪芸術大の客員教授。一般社団法人データビリティコンソーシアム戦略顧問。29年から内閣府政策参与も務める。

会員限定記事会員サービス詳細