札幌市で6月に創業した青果店「ヤオハチ」が地元住民から人気だ。わずか4カ月でフランチャイズを含め8店舗を開店。「安くて安心」と話題を集めている。安さの秘訣(ひけつ)はインターネット米穀店の経験を踏まえた物流ノウハウと、全国に広がる農家ネットワーク。同店を運営する青果店ベンチャー「やお八」(本社・札幌市)の藤川欽三社長(41)はリアル店舗での全国展開を狙う。
レジ前に長い行列
「レモンとオレンジ、どっちも1玉8円だよ!」
札幌市北区麻生(あさぶ)の直営店「ヤオハチ麻生店」の店先に目玉商品を宣伝するスタッフの威勢の良い声が響く。店頭に並ぶキャベツやダイコンは税別で1個88円。アボカド1個41円、ピーマン1袋38円など同地区の他店と比べるといずれも1~2割は安い。
開店から1カ月たたないが、買い物客がひっきりなしにやってきては「安いね」と楽しそうに品定め。平日でも店内は混雑し、夕方になるとレジ前に長い行列ができるという。
近くに住む70代の夫婦は「初めて来たけど安い。売れるから入れ替えも早いので新鮮な野菜が買える」と笑顔を見せた。