朝晴れエッセー

墓そうじ・9月23日

年2回1泊2日で、実家の墓、叔母の墓、妻の実家の墓の3カ所の掃除を行っている。

3年前の冬、実家の墓掃除を済ませ、後片付けをしていたときのことである。

10メートルほど離れた場所に止めていた車の後部スライド式のドアが、突然勝手に開いた。

墓地には私1人しかいなかったので、少し「ゾクッ」とした。

私は開いたドアの前で「今車に乗った人、降りてください。実家に連れて行きますよ」と言ってから、手動でドアを閉め実家に帰った。

翌朝気になったので再び墓地に行き、後部ドアを開け「昨日乗った人、降りてください。大阪まで連れて行きますよ」と言ってドアを閉め、帰途についた。

帰る途中「きっと、父と母が実家の様子を見たかったのでは」と思った。

この夏、妻の実家の墓はいつもと違い、たくさんの雑草に覆われ、蔦(つた)が3本墓石の間から出ていた。

2本は力任せに根元から引き抜いたが、1本は簡単に抜けなかった。墓石を動かし遺骨を入れている部屋に手を入れ、蔦を途中から鎌で切った。

墓に眠る義父は、大のタイガースファンだった。今年のタイガースの快進撃、オリンピックが気になり、蔦をアンテナにして情報を集めていたのかもしれない。少しかわいそうなことをしてしまった。

次の墓掃除では何があるのかな。

大東恒夫 67 大阪府枚方市