主張

みずほに改善命令 経営陣は責任の明確化を 

みずほ銀行でシステム障害が相次いでいる事態を受け、金融庁が同行とみずほフィナンシャルグループ(FG)に対し業務改善命令を出した。

システムの更新や保守に関する計画を金融庁に提出するよう求めたことなどが柱だ。金融庁が事実上、同行のシステムを管理下に置くという異例の行政処分である。

もはや自浄作用に期待していては抜本的な解決にならないと判断したのだろう。それほどみずほのシステム障害問題が深刻だと認識しなくてはならない。

実際、同行では2~3月、立て続けに4件のシステム障害が発生した。さらに再発防止への取り組みを進めている最中の8~9月にも新たに3件の障害があった。

システムに不具合はつきものだとしても、半年あまりで計7件という多さは尋常ではない。障害発生時の顧客対応なども含めて、メガバンクの一角とは思えぬ実情に顧客の信頼も失墜している。

みずほFGは6月、第三者委員会の調査報告書を公表し、坂井辰史社長やみずほ銀の藤原弘治頭取の減給を含む処分を発表した。だが、その後も障害が頻発するなど大規模障害の再発懸念は拭えぬままだ。進退を含めて経営陣の責任を明確にすべきは当然である。

金融庁はみずほ銀に対し、障害の再検証やシステムの適切な管理態勢の確保を命じた。金融庁はこれを細かく点検し、必要に応じて変更などを求める。新規サービスであってもシステムに負荷がかかる場合などは影響を受けよう。

金融庁は通常、検査を終えてから行政処分を下すが、今回はその途中で業務改善命令を出し、みずほのシステム問題に強く関与する姿勢をはっきりと打ち出した。検査終了時には改めて行政処分を判断することになる。

みずほは過去にも大規模なシステム障害を繰り返してきた。問われているのは、システム上の根本的な問題点を的確に把握し、有効な対策を講じることである。例えば、2年前に刷新した基幹システムなどに問題はないのか。そこがあいまいなままでは融資や送金などの取り扱いにも不安が残る。

また、6月の調査報告書では障害発生時の組織的な危機対応の弱さなど、企業体質の問題点が大きいことも指摘された。こうした点を抜本的に改善できない限り、みずほへの信頼は回復されまい。

会員限定記事会員サービス詳細