秋でも車内熱中症の危険 短時間でも子供を置き去りにしないで

JAFが行った車内熱中症の発症リスク実験の様子。湿度が高いほど警戒度が高まった(JAF提供)
JAFが行った車内熱中症の発症リスク実験の様子。湿度が高いほど警戒度が高まった(JAF提供)

車内に取り残された幼い子供が熱中症で亡くなる事故が後を絶たない。実は夏だけでなく秋にもその危険性がある。秋の行楽シーズンを迎え、新型コロナウイルスの感染を懸念して公共交通機関は使わず、車で出掛けるという人は、まだまだ車内熱中症への警戒が必要だ。(小林佳恵)

日本自動車連盟(JAF)が令和元年5月に屋外で行った車内温度テストでは、車外は気温23・3~24・4度、湿度11~19%だったにもかかわらず、車内の最高温度は46・5度を記録した。気象庁のデータでは昨年9月の月平均気温は東京で24・2度、大阪は25・8度。JAFのテストと同じくらいの気温で、まだ油断はできない。車で移動中、子供が眠り込んだとしても、置き去りにするのは危険だ。

JAFの担当者は「子供、特に乳幼児は体温調節機能が未発達で、秋や春の過ごしやすい日でも、少しの時間で脱水症状や熱中症を招く恐れがあります」と注意を促す。

クラクションを…

《「もし車内に自分だけ取り残されて閉じ込められてしまったら、クラクションを鳴らして全力で周りに知らせなさい」

「大きな音を立てたり窓ガラスを壊しても絶対に怒られないから水筒でも何でもぶつけなさい」

事故防止のために親御さんが我が子に伝える。これはすぐに出来ること。》

福岡県中間市で7月、保育園の送迎バス内に取り残され、5歳の男児が熱中症で死亡した事件を受け、京都府の小児科医で3人の子供を持つDr.リノさん(43)=SNSのユーザーネーム=はツイッターにこう、投稿した。

小児救急に携わり、これまでにもツイッター上で子供の事故や病気などについて積極的に発信してきた。

クラクションを鳴らすことは「オリジナルのアイデアではない」というものの、「本気で子供の事故をなくしたい。今すぐにできることは何かと考えた」といい、「『運転席には近づいたらダメ』という大人の教えを守って『おとなしく待っておこう』と考える子供がいるかもしれない。緊急時にそんなことは構わなくていいよ、あなたの命が一番大事なんだよ、というメッセージを伝えたかった」と説明する。

ドライバーの責任

クラクションに関するリノさんの呼びかけは、子供が取り残されてしまった緊急のケースを想定している。それよりもまずは、子供を車内に置き去りにしないように徹底することが大事だ。停車しエンジンを止めると一般的にはクーラーも切れる。するとすぐに車内の温度上昇は始まる。

JAFの担当者は、クラクションなどの対策について、「外部に存在を知らせるという意味では無駄ではありません」としつつも、「同乗者の安全を守ることはドライバーの責任。最も重要なことは、短時間であっても子供を車内に残さないこと」と強調する。

また、リノさんもこのように大人の責任を訴えた。

《子どもがね、苦しむのは本当にダメなんよ。。。

子どもに関わる全ての職業、親御さんたちは「そんな事故あり得ない‼」と批判するだけじゃなくて、いま一度「どうすれば今後同様の事故を防げるか?」を自分の環境に当てはめて考えて欲しいです。お願いします。

二度と繰り返しちゃダメなんです。》