習近平主席「軍事介入や民主的変革は害しかもたらさない」 米国念頭に批判

ビデオ形式で国連総会一般討論演説を行う中国の習近平国家主席の映像=21日、ニューヨーク(UN Web TV提供・AP=共同)
ビデオ形式で国連総会一般討論演説を行う中国の習近平国家主席の映像=21日、ニューヨーク(UN Web TV提供・AP=共同)

【ニューヨーク=平田雄介】中国の習近平国家主席は21日、国連総会での一般討論演説を事前収録したビデオで行った。各国は「互いを尊重しなければならない」として、人権や法律、貿易上の慣行で隔たりのある米国をけん制。直接の言及は避けながらもアフガニスタンからの駐留米軍の撤収を念頭に「軍事介入や民主的変革は害しかもたらさない」と批判した。

国連憲章や国際法に基づく国連を中心とした国際秩序への支持を表明。海洋進出などで高まる覇権主義的傾向への警戒に対し「中国は過去に他国を侵略したことはないし、将来も侵略することはない」と訴えた。

一方で、中国の国際社会への貢献を強調。気候変動対策では「2060年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」との目標を紹介し、途上国で新たな石炭火力発電所を建設せず「再生エネルギー導入支援に取り組む」と述べた。

また、年内に20億回分の新型コロナウイルスのワクチンを世界に提供し、ワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」に1億ドル(約110億円)を供与すると改めて表明。途上国に向けて1億回分のワクチンを今年中に供給するとも述べた。ワクチン支援を通じて国際的な影響力を拡大させる考えとみられる。

また、ウイルス起源の調査では「地球規模での追跡を支持する」と述べ、中国湖北省の武漢から広まったとの見方を否定。起源解明のため一層の情報開示を求める米国などを念頭に「あらゆる形の政治的操作に反対する」と主張した。

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