中国恒大、社債利払いを一部実施へ

香港にある中国恒大集団の建物=2018年3月(ロイター=共同)
香港にある中国恒大集団の建物=2018年3月(ロイター=共同)

【北京=三塚聖平】総額33兆円の巨額負債を抱えて経営危機に陥っている中国不動産大手「中国恒大(こうだい)集団」は22日、期日を23日に控えた社債の一部の利払いを実行すると発表した。資金繰り悪化により社債のデフォルト(債務不履行)が懸念され、世界的な株安を招いていた。

22日の上海株式市場は、代表的な指標である上海総合指数が前営業日比0・40%高で取引を終えた。市場関係者の警戒感が和らいだとみられる。

利払いを実施するのは、深圳(しんせん)証券取引所で取引されている人民元建ての社債。利払いの規模は2億3200万元(約39億円)となる。ただ、23日に期日を迎える米ドル建て社債の利払い8353万ドル(約92億円)については対応を明らかにしていない。

恒大は、年末に向けて相次ぎ利払い期日が到来する。事業売却などによる資金調達は思うように進んでいないとみられ、不透明感が依然漂う。同社経営トップの許家印氏は21日の従業員向けメッセージで「恒大は早期に最も暗い時から抜け出すことができる」と強調した。

恒大の負債総額は1兆9665億元(約33兆3000億円)にのぼる。習近平政権は「共同富裕」を掲げて貧富の格差解消に重点を置いており、中国政府が同社の直接支援には乗り出さないとみられている。恒大が経営破綻に追い込まれても世界経済や中国経済に与える影響は「リーマン・ショック」ほどではないという見方が根強い一方、中国の不動産市場に悪影響を与える恐れも指摘される。