韓国大統領、北ミサイルに言及なく 国連演説

21日、米ニューヨークで国連総会の一般討論演説を行う韓国の文在寅大統領(聯合=共同)
21日、米ニューヨークで国連総会の一般討論演説を行う韓国の文在寅大統領(聯合=共同)

【ソウル=時吉達也】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は米東部時間21日(日本時間22日)、ニューヨークでの国連総会で一般討論演説を行った。休戦状態にある朝鮮戦争(1950~53年)の終戦を宣言するよう改めて提案し、実現すれば「非核化の不可逆的な進展と共に、完全な平和が始まると信じている」と訴えた。

文氏は昨年9月の一般討論演説でも、終戦宣言の実現に向けた国際社会の協力を呼びかけていた。大統領任期中の最後となった今回はさらに、終戦宣言の主体が南北と米国の3カ国、または中国を加えた4カ国になると言明した。休戦協定は米軍主体の国連軍と北朝鮮軍、中国軍の3者で締結されている。

北朝鮮に対しては、「『地球共同体』時代の変化に備えるべきだ」と述べ、米朝、南北対話を速やかに再開するよう求めた。一方、北朝鮮が今月に入り弾道ミサイル発射実験などの挑発を繰り返したことには言及しなかった。来年5月の任期満了が迫る中、北朝鮮を刺激し対話機運がさらにしぼむのを避けたとみられる。

文氏はまた、今月17日で韓国、北朝鮮の国連同時加盟から30年を迎えたことにも触れ、今年が「意義深い年だ」と強調。国連加盟により南北が「理念の違う2つの国であることを互いに認めた」ものの、「決して分断を永続させる目的ではなかった」と訴えた。

議場では、文氏の演説を聞く北朝鮮の書記官の姿も確認された。