EU、日本産栽培キノコ類・生食用の柿の輸入規制全廃へ

東京・霞が関の農林水産省
東京・霞が関の農林水産省

農林水産省は21日、東京電力福島第1原発事故による日本産食品に対する輸入規制について、欧州連合(EU)が栽培キノコ類と生食用の柿に対しての放射性物質検査を全廃することになったと発表した。日本産食品に対するEUの輸入規則の改定は約2年ぶり。10月10日(現地時間)から実施され、EU以外で同規則を採用するアイスランドやノルウェーなど4カ国でも順次緩和される。

現在、日本からEUへキノコ類やキノコ類加工品を輸出する場合、福島など9県の産品では放射性物質検査証明書が、残る38都道府県産品では産地証明書がそれぞれ必要だ。農水省によれば令和2年1~12月のEU向けの産地証明書は1502件を発行、うち約7割がキノコ類の加工品だった。

今回の改定では、栽培キノコ類、生食用の柿で放射性物質検査証明書が不要となった。福島など9県で採取した野生のキノコ類、福島県産の干し柿では、引き続き同証明書が必要となる。

平成23年の原発事故後、日本産食品に対し現在も15カ国・地域が輸入停止や輸入規制の措置を続けており、EUも一部の山菜類などで規制が続く。21日の閣議後記者会見で野上浩太郎農水相は「残された輸入規制撤廃に向け、政府一体となって働きかけを粘り強く行いたい」と話した。

政府は農林水産物・食品輸出について、2025(令和7)年に2兆円、30年に5兆円へ拡大する目標を掲げる。令和2年の日本産食品の対EU輸出額は488億円と全体の5%程度。