33兆円負債の「中国恒大」救済は反発も

【北京=三塚聖平】総額33兆円を上回る巨額負債を抱える中国不動産大手「中国恒大(こうだい)集団」の経営危機が、「第二のリーマン・ショック」になるか世界の金融関係者が警戒を強めている。経営破綻に追い込まれれば、中国の金融システムや不動産市場全体にも打撃を与えかねず、習近平政権の出方が注視される。

恒大は、1996年に広東省で創業した。不動産市場の活況を追い風に各地でマンション開発を展開し、サッカークラブ運営や、電気自動車(EV)開発など事業多角化も進めた。それが裏目に出て、取引先への未払い金などを含めた負債総額は1兆9665億元(約33兆3千億円)。当局による不動産会社への引き締め強化も逆風となり、資金繰りが一気に悪化した。

緊張が高まっているのは、恒大が発行した社債の利払い日を相次ぎ迎えるためだ。ロイター通信によると、計約131億円相当の利払いを23日に控える。その後も年末まで複数の利払い期日が到来するが、事業売却などによる資金調達は思うように進んでいない。

中国政府による救済が望み薄とみられることも不透明感を強めている。習政権は、「共同富裕」を掲げて貧富の格差解消に重点を置く。庶民の生活を苦しめる不動産バブルの抑制にかじを切っており、恒大救済に動けば反発を招きかねない。共産党機関紙、人民日報系の環球時報の胡錫進編集長はソーシャルメディアで、恒大問題について「市場の手段によって自らを救うべきだ」と政府による救済を疑問視している。