米大統領、「外交の時代」訴え 国連で演説へ

国連総会の一般討論演説が21日午前(日本時間同日深夜)、米東部ニューヨークの国連本部で始まる。バイデン米大統領が就任後初めて演説し、2001年からアフガニスタンで「テロとの戦い」を続けた駐留米軍の撤収を受け、「戦争の時代の幕引き」と「外交に注力する時代の幕開け」を宣言するとともに、同盟諸国との連携による外交重視路線を打ち出す。

昨年は新型コロナウイルス対策のため全面的にリモート方式となったが、今回は2年ぶりに対面でも実施され、100カ国以上の代表が総会議場で演説に臨む。事前に収録されたビデオ演説を含めると、27日までの期間に190以上の国・地域の代表が演説。日本からは菅義偉(すが・よしひで)首相がビデオ演説し、茂木敏充外相が現地で「国連外交」を展開する。

米政権高官が20日明らかにしたところでは、バイデン氏は演説で、中国やロシアと「激しい大国間競争」を展開していくと表明。中国による不公正な貿易・経済行為が世界で横行していることをにらみ、先端技術の保護と育成、普遍的な貿易・経済ルールの策定、汚職が介在しない高水準のインフラ整備などの実現に向け、米国が同盟・パートナー諸国や国際機関を糾合していくことを訴える。

その一方で中露との関係を「新冷戦」に発展させないとの立場も明確にする。

このほか、バイデン氏は新型コロナ対策や気候変動といった地球規模の諸懸案をめぐり協力を呼びかけるほか、米軍のアフガン撤収を踏まえた今後の国際的なテロ対策と国際連携のあり方にも言及する。

バイデン氏は22日に新型コロナの収束と将来の感染症に備えることを目指す首脳会合(サミット)をオンライン方式で主催し、感染症対策で国際機関や民間企業も含めた総力の結集を提唱する。米国としても新たな貢献策を発表する。

中国の習近平国家主席も21日午後(日本時間22日未明)にビデオ演説し、気候変動対策やワクチン配布での中国の取り組みを紹介する見通しとなっている。(ニューヨーク 黒瀬悦成、平田雄介)

会員限定記事会員サービス詳細