山口でウイグル展 市議会は中国非難の意見書採択へ

パネル展に訪れた市民を案内する日本ウイグル協会のイリハム・マハムティ名誉会長(右から2人目)=21日、山口県岩国市役所
パネル展に訪れた市民を案内する日本ウイグル協会のイリハム・マハムティ名誉会長(右から2人目)=21日、山口県岩国市役所

中国当局による新疆(しんきょう)ウイグル自治区などでの人権侵害を伝えるパネル展が21日、山口県岩国市の同市役所で始まった。同市議会ではウイグル問題などを調査するよう日本政府に求める意見書が近く全会一致で採択される見通しで、中国の人権侵害を非難する声は地方でも広がってきている。

パネル展は、在日ウイグル人らでつくる日本ウイグル協会が主催。同協会によると、行政庁舎でパネル展を開催するのは初めて。

同市役所1階に21枚のパネルを展示し、ウイグル人の強制収容所や臓器移植の犠牲になっている実態などを写真や漫画で説明している。会場には、同協会のイリハム・マハムティ名誉会長も訪れ、見学者を案内した。イリハム氏は「アウシュビッツ(強制収容所)よりもひどいことが日本の隣国で行われていることを認識してほしい」と訴える。

同市役所でのパネル展は24日まで(23日は休み)。26日には岩国市民文化会館でイリハム氏や評論家の三浦小太郎氏らによる講演会が開かれる。

岩国市議会では開会中の9月定例会に「中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書」が提出される。

意見書は保守系会派の市政改革クラブが提案し、議会最終日の24日に全会一致で採択される見通しだ。ウイグルのほか、チベットや香港など中国当局による人権侵害について、日本政府が調査し、中国に対し厳重に抗議するよう求める。

中国当局による人権侵害問題をめぐっては、先の通常国会で非難決議が見送られた一方、地方議会で政府や国会に対し、毅然(きぜん)とした対応を求める意見書の採択が相次いでいる。

意見書提出を主導した同会派の石本崇・岩国市議は「地方から声を上げて、あいまいな態度をとる政府や国会を動かしたい」と話している。