宮城の被災地は下落傾向、福島は2年連続マイナス 東北の基準地価

宮城県内の商業地で39年連続で最高価格となったJR仙台駅前の「仙台市青葉区中央1-10-1」(石崎慶一撮影)
宮城県内の商業地で39年連続で最高価格となったJR仙台駅前の「仙台市青葉区中央1-10-1」(石崎慶一撮影)

東北6県が21日に発表した基準地価調査(7月1日時点)によると、宮城は住宅地、商業地ともに9年連続のプラスだったが、東日本大震災の被災地では住宅移転需要が終息し、下落傾向となった。福島は住宅地、商業地ともに2年連続の下落。青森、岩手、秋田、山形も住宅地、商業地ともにマイナスが続いている。

■宮城

全用途の平均変動率はプラス0・7%、住宅地は同0・3%、商業地は同1・6%と、いずれも9年連続で上昇。上昇幅は全用途と商業地が縮小する一方、住宅地はわずかに拡大した。

地域別の全用途は、仙台市が3・7%、名取市など仙台周辺9市町村の平均が2・6%と10年連続で上昇。一方、人口流出が進む地域を含むその他の市町はマイナス1・3%で7年連続の下落となった。

最高価格は住宅地が「仙台市青葉区上杉5-6-8」で1平方メートル当たり36万円、商業地が「仙台市青葉区中央2-1-1」で同391万円だった。

■青森

全用途平均変動率はマイナス1・1%。住宅地は同1・1%で23年連続、商業地は同1・2%と30年連続いずれも下落したが、下落幅は横ばいか縮小した。

変動率は住宅地で昨年度より8地点多い13地点で上昇。商業地は昨年度と同様、上昇地点はなかった。久保田聡不動産鑑定士は「住宅地に関しては新型コロナウイルスの影響はさほどなかった」と分析した。

最高価格は住宅地が「青森市浜田豊田119-29」で昨年度と同じ6万6500円、商業地は「青森市新町1-13-4」で1%下落の19万5千円。

■岩手

全用途平均変動率はマイナス1・0%。住宅地は同0・8%で21年連続、商業地は同1・9%で28年連続の下落となった。下落幅は住宅地で0・3ポイント縮小、商業地では0・1ポイント拡大した。

住宅地は、工場が進出した内陸の国道4号沿いを中心に調査した256地点のうち65地点で上昇し、下落幅が縮小。商業地は72点のうち上昇がわずか1地点にとどまった。

最高価格は住宅地が「盛岡市盛岡駅西通2-15-27」の9万5千円、商業地は「盛岡市盛岡駅前通8-17」の25万4千円だった。

■秋田

全用途平均変動率はマイナス1・6%で、24年連続で下落。住宅地は同1・6%で23年連続、商業地は同1・8%で29年連続とそれぞれ下落したが、下落幅は住宅地が0・2ポイント、商業地は0・3ポイント縮小した。住宅地で、昨年は20年ぶりに上昇に転じた秋田市は横ばいだった。

最高価格は住宅地が「秋田市手形西谷地210―2」の7万5400円、商業地が「同市千秋久保田町3―37外」の10万2千円だった。

■山形

全用途平均変動率はマイナス1・0%と23年連続で下落。下落幅は0・2ポイント拡大した。

住宅地は同0・9%と22年連続、商業地も同1・3%で28年連続といずれも下落した。住宅地は山形市、天童市が上昇し、商業地は山形市、飯豊町、三川町を除き下落した。

最高価格は住宅地が「山形市小姓町6-48」で8万5500円、商業地は「山形市七日町1-2-39」で21万4千円だった。

■福島

全用途平均変動率はマイナス0・5%で2年連続の下落。住宅地が同0・5%、商業地が同0・7%で、いずれも2年連続で下落した。人口減少で土地需要が低調なことに加え、飲食店が集まる繁華街などでは新型コロナウイルスの影響が長引き下落が生じており、平均変動率を押し下げる要因となった。

最高価格は住宅地が「郡山市神明町2-15」で12万2千円、商業地が「郡山市中町11-4」で24万7千円だった。

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