民間の乗客4人を乗せ15日に打ち上げられた米宇宙企業スペースXの宇宙船クルードラゴンが18日午後(日本時間19日午前)、約3日間の地球周回旅行を終えて米南部フロリダ州沖の大西洋に着水、帰還した。スペースXの中継によると、乗客4人は手を振るなど元気な様子で宇宙船から下りた。世界初の、民間人だけによる地球周回の宇宙旅行は成功した。
乗客のジャレド・アイザックマンさん(38)は「驚くほど素晴らしい飛行だった」と話した。スペースX幹部は「誰もが宇宙で過ごせる新時代が幕を開けた」と述べた。
今回の飛行は通称「インスピレーション4」。米支払いシステム企業創業者のアイザックマンさんが自身を含む4席を購入し、公募などで選ばれた3人を招待した。打ち上げ後、国際宇宙ステーションの約400キロよりも高い585キロの軌道を周回。特別に設置された大きなガラス窓から地球を眺めたり、宇宙の環境が人体に及ぼす影響を調べる研究のため、心拍の計測や採血などに協力したりした。(共同)