台湾有事、憲法、皇位継承…自民総裁選候補の主張は

18日に日本記者クラブが主催した自民党総裁選候補4人による公開討論会では、中国が台湾に軍事侵攻する台湾有事のほか、憲法や皇位継承といった国の根幹に関わる価値観や政策などがテーマになった。

【台湾有事】

高市早苗前総務相は台湾有事が起きる可能性について「高いと考えて備えをしなければならない」と語った。その上で、日本の抑止力と対処力を高める必要性を強調した。高市氏は防衛費の倍増に意欲を示す。

岸田文雄前政調会長は「台湾有事が起きた場合は安全保障関連法に従い対応していく」と述べた。安保関連法には日本の平和と安全に重要な影響を及ぼす「重要影響事態」が規定されており、適用されれば中国軍と対峙(たいじ)する米軍の支援が可能になる。

河野太郎ワクチン担当相は中国軍による直接的な上陸侵攻よりも、武力攻撃に至らないグレーゾーン事態や情報戦による攪乱(かくらん)が引き起こされる懸念を指摘。日米同盟などを通じて中国を抑止していく必要があると強調した。同時に、中国との経済関係や人的交流の重要性に触れ「一つの側面で日中関係全てを規定するべきではない」との考えを示した。

野田聖子幹事長代行は「米中対立をいかに抑止するか、日本がカギになる。平和主義の取り組みを見せられる最大の機会を得ている」と述べた。

【憲法】

岸田氏は自民党が示す緊急事態条項新設や自衛隊明記など4項目の改憲案について、自身の任期内にめどをつける考えを示している。この日も「現代の国民が生きる上で重要な課題を4つそろえている。改正についても理解は進むと確信している」と強調した。

討論会では岸田氏以外の3候補には質問が及ばなかったが、河野、高市両氏も「新しい時代の憲法」に意欲を示す。野田氏は4項目にこだわらず、広く国民の意見を聞く考えだ。

【皇位継承】

前例のない「女系天皇」について岸田、高市両氏は反対の立場を明確にしている。一方、野田氏は議論を閉ざしてはいけないとの観点から「一つの選択肢として含まれる」との姿勢だ。

河野氏だけが女系天皇への立場を明らかにしていないが、18日の討論会でも「私の意見を言うより、政府の有識者会議の取りまとめで出てきたものを尊重したい」と明言を避けた。