岸和田市で18、19日に開催予定の「岸和田だんじり祭」を前に、「試験曳(び)き」が17日行われた。昨年は新型コロナウイルスの影響で、だんじりを曳(ひ)き回す「曳行(えいこう)」を自粛しており、2年ぶりの試験曳き。街にはお囃子(はやし)の音と掛け声が響いたが、曳き手や見物客の密集による感染拡大を懸念する声も多く、市は「観覧自粛」を呼びかけている。
祭りに参加する同市岸和田地区22町のうち5町が曳行の完全自粛を決めており、この日の試験曳きには15町が参加。台風14号の接近で雨模様の中、「ソーリャ、ソーリャ」と掛け声を上げながら市内を巡った。勢いをつけて交差点を回る「やりまわし」を披露する町もあった。
一方、市は感染防止のため、会員制交流サイト(SNS)などで観覧自粛を呼びかけている。試験曳きの日の沿道の見物客は静かに曳行を見守っていた。
試験曳きはだんじりの動き具合などをテストするため、例年9月の第1日曜と祭り前日に行う。今年は感染拡大で、運営団体は当初予定していた5日の試験曳きを自粛。17日の試験曳きと18、19日の本番の曳行は時間を短縮して実施する方針を決定していた。