北京春秋

大雨に襲われる中国

「今年はよく雨が降る」

最近、雨の多さがよく話題になる。北京は東京と比べて雨が少ないという印象があったが、今夏は雷を伴う激しい雨が降る日も珍しくなかった。地元紙の新京報によると、北京、天津、河北省を合わせた3省市の6~8月の降水量は、過去24年間で最も多かったという。

北京では大雨が降ると一大事だ。タクシーや自家用車を使う人が増えて大渋滞が発生。道路はすぐに、水たまりというよりも川のような状態となる。道路の排水機能が十分ではないようで、大雨後にはほうきで水たまりを側溝に流す作業員の姿が目立つ。

もちろん大雨は北京に限った話ではない。7月には内陸部の河南省を「千年に1度」(地元気象局)という記録的豪雨が襲い、300人を上回る死者が出た。省都の鄭州市では地下鉄構内に濁流が流れ込み、逃げ遅れた乗客が犠牲になる痛ましい事故も起きている。気象当局は「中国は世界的な気候変動の影響を受けやすく、その影響が顕著なエリアだ」と指摘する。

中国は世界最大の温室効果ガス排出国であり、バイデン米政権から対応強化を求められている。気候リスクの影響を受けている国民を前に、気候変動問題を交渉カードとせず、実効性のある取り組みが進むことを願う。(三塚聖平)