岸田文雄、河野太郎、高市早苗の3氏が立候補を表明した自民党総裁選で節操を欠く事象が起きている。世論調査で高い支持率を誇る河野氏に当選3回生以下の衆院議員が群がっているのだ。ここでは彼らを都合上、年齢に関わりなく「若手議員」と呼ぶ。彼らに問う。河野氏支持の理由は何か、と。
彼らの多くは安倍晋三前首相に寄せられた保守層および保守中間層の強い支持ゆえに当選した。安倍氏は野党時代を含め6回の国政選挙で圧勝し平成29年の衆院選では284議席を獲得。その結果生まれたのが彼ら若手議員だ。その数は現在126人、党所属の衆院議員の4割超だ。
彼らの多くはいまだ自身の政治基盤に自信が持てないでいる。落選の可能性がないとはいえない。そのため党の顔に人気者を据えて自らの足らざるところを補ってもらおうとの思惑が透けてみえる。