【主張】小6女児の自殺 SNS教育を総点検せよ - 産経ニュース

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小6女児の自殺 SNS教育を総点検せよ

東京都町田市の市立小学校に通う小6女児が昨年11月に自殺し、いじめが原因とみられることが分かった。学校で配布されたタブレット端末でSNSに悪口を書き込まれていたという。

学校配布の端末がいじめに使われたと疑われる最悪の事態である。文部科学省や教育委員会は事実関係や同様の被害が他にもないか早急に調査し、SNS教育を総点検すべきだ。

この学校は令和元年度、文科省の「GIGA(ギガ)スクール構想」により6年生を対象に1人1台の端末を配備していた。遺族によれば、同級生が端末のチャット機能で女児のことを「うざい」「死んで」などと書き込み、ほかの同級生と内容を共有していた。

女児は、クラスで仲間外れにされていたことなどへの悩みを記した遺書を残していたという。

文科省によれば、SNSなどを使った「ネットいじめ」の認知件数は令和元年度、過去最多の1万7924件に上った。このうち小学校は5608件で前年度より1千件も多く、SNSなどを適切に使いこなすネットリテラシー教育の充実が求められていた。

全ての小中学生に端末を配備するGIGAスクール構想は新型コロナウイルス禍による休校対策として、計画を大幅に前倒しして進められた。便利なツールは凶器ともなり得る。配備を急ぐあまり、ネットリテラシー教育をおろそかにしていなかったか、検証の必要がある。

何より心配なのは、同様のいじめ被害に悩む子供たちが各地にいるかもしれない、いや、確実にいるということだ。

ネットいじめは、誹謗(ひぼう)・中傷の書き込みが集中して被害が短期間で深刻になりやすいうえ、加害者にいじめの認識が薄く、教師や保護者ら大人たちが気付きにくいという問題がある。今回のケースでも学校側は当初、自殺といじめとの因果関係を否定していた。

新型コロナ禍で休校が増え、子供たちがSNSなどに接する機会は確実に増えている。いじめ被害も必ずあるはずだ。その前提に立ち、実態調査や有効な対策を徹底すべきである。

自殺した女児の母親は、会見して「同じように苦しむ子が出ないようにしてほしい」と述べた。

あまりに悲痛である。同じ悲劇を繰り返してはならない。