ワクチン2回でクーポンやポイント、自治体が続々(1/2ページ) - 産経ニュース

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ワクチン2回でクーポンやポイント、自治体が続々

新型コロナウイルスのワクチン接種を終えた人に対し、自治体がクーポンやポイントなどの特典を用意する動きが加速している。2回接種者は国民の50%を超えたものの、副反応への懸念などから躊躇(ちゅうちょ)する人も少なくないとみられ、若年層などが接種を前向きに検討することを促す。新規感染者数が減少傾向にあることも踏まえ、秋以降の地域経済活性化との一挙両得も狙っている。

「日常取り戻す」

奈良県は16日、2回接種した県民を対象に、感染対策に取り組む県内の飲食店で使える3千円分のクーポン券を発行するための費用7億5千万円を盛り込んだ補正予算案を県議会9月定例会に提出した。荒井正吾知事は「日常を取り戻すため、安全性を確保し、経済活動も刺激したい」と意気込む。

クーポン券は申し込んだ県民から抽選で20万人に配布。開始時期は11月末ごろを見込み、接種や感染状況を見極めて決める。アクリル板設置や換気の徹底など県が実施している感染防止対策の認証制度で認められた店舗で使える予定だ。

また、兵庫県は2回接種した県内在住・在学の18歳以上の学生を対象に、県のオンラインショップなどで使える2千円分のポイントを付与することを決めた。ワクチン接種の普及を前提に、宿泊・旅行業への経済振興施策も打ち出した。

県によると、ポイントの内訳は県産品のオンラインショップ「ひょうごマニア」専用分と自由に使える分が千ポイントずつ。受け取りにはウェブ上で専用の会員登録が必要だ。県は対象者を15万人と想定し、事業費1億1200万円を見込んでいる。斎藤元彦知事は16日の会見で、若者の接種について「副反応は世代が若くなるほど一定出てくるが、それを上回る重症予防効果がある」と強調した。

税投入に慎重論も

大阪府も若年層向けにワクチン接種のインセンティブ(動機付け)を与える取り組みを検討している。吉村洋文知事は16日、20~30代に接種するワクチンを確保したタイミングで、制度を構築する考えを示した。

吉村氏は、ワクチンの効果について「他人にうつすリスクは随分下がる」と指摘。「できるだけ社会を正常化していくためにワクチンを広げようと思っている事業者も多い。趣旨に賛同してもらえる事業者に割引券やクーポン券などを寄贈してもらえないかと考えている」と語った。

一方、大阪市の松井一郎市長は16日、同市での導入に関しては消極的な見解を示した。松井氏は「否定はしないが、税を投入するのは違うと思う」。その理由として、「民間(企業)がやるのはいいが、アレルギーや障害のためワクチンを打ちたくても打てない人もいるし、接種に不安を持つ人もいる。そういう人たちも納税者であり、配慮が必要だ」と話した。