仏、米英豪の原潜協力に「遺憾」 豪との計画中止に

【パリ=三井美奈】フランス政府は16日の声明で、オーストラリアが次期潜水艦で、米英との技術協力で合意したのに伴い、フランスとの開発計画中止を表明したと明らかにした。米国への不満をあらわにした。

声明は、インド太平洋で米国が同盟国であるフランスを押しのけたとし、米国の動きは「一貫性がなく、遺憾でしかない」と非難。米国に依存せず、欧州独自の安全保障体制を構築する必要性を再認識させたとしている。

フランスは2016年、日独と受注を競った結果、当時のターンブル豪政権との間で潜水艦開発をめぐって推計約310億ユーロ(約4兆円)の契約締結に合意。その後、計画の遅れで経費が膨張し、豪州で見直しを求める声が出ていた。

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